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2006 - 6 /24
嗚呼、懐かしき吉林
むかし札幌に住んでいたころ、ときどき行くお気に入りの中華料理屋がありました。
名前を「吉林(じいりん)」といい、地下鉄の麻生駅近くにありました。
中華料理屋といっても、カウンター席が7つか8つあるだけの小さな店で、おかみさんがひとりで切り盛りされていました。
一時はテレビなどでも取り上げられ、2店舗目を平岸に構えて店主の娘さんに任せるほどにまで流行った時期もあったそうですが、その後平岸店は閉めて麻生店いっぽんで勝負しておられました。
売りは餃子でした。
皮が分厚くプリプリで、いくつかの種類の香味野菜と肉を混ぜた餡が、独特の風味を出していました。
もうひとつ、吉林麺という名前のラーメン風の麺類も、ぼくはとても好みでした。
ラーメンと思って食べると「なんじゃこりゃー」ってなりますが、これもセロリのようなキツい香味野菜のスープが独特で、店主曰く「風邪のひきはじめや、体が弱っているときに食べる麺だ」、とのことでした。
たしかに、別段辛いわけでもないのに、激辛ラーメンを食べたときのような汗が噴き出したものです。
まぁよく言われるところですが、「医食同源」を身近に感じる言葉でした。
残念ながら、その後麻生店も閉店してしまい、この独特の風味は二度と味わえないのかとあきらめてはや数年。
今日、ふとしたきっかけで立ち寄った有名中華料理店で、ふたたびその味にであうことが出来ました。
その店は、美園から札幌駅そばの地下に引っ越してきた盛興飯店です。
札幌周辺の人には、「陳さんの盛興飯店」と言ったほうが通りがいいでしょう。
ここの餃子を食べたとき、あの独特の風味が口中に広がり、ぼくは目を見張りました。
吉林の餃子は、どちらかというと家庭料理に近いものだったので、その風味には野性的な強さがありましたが、盛興飯店のものはやはり有名店ということもあってか、アクの強さのようなものは影をひそめていました。
それでもその風味は間違いなく吉林の餃子と同種のものであり、麻生の風景とその頃の思い出がぼく脳にフラッシュバックしました。
だけど、どうしていままでこの味に出会えなかったのか?。
ここに来るまでのあいだ、何件もの中華料理店で餃子を食べてきたのになぜ?。
その疑問は、盛興飯店のメニューを見ることで解けました。
盛興飯店の店主は、瀋陽出身なのだそうです。
瀋陽は遼寧省の省都です。
そして吉林は、文字通り吉林省から取られたものであり、かつて吉林の店内には、吉林省の地図が大張りされていました。
遼寧省と吉林省は、どちらも中国東北部(満州)の地域です。
「吉林」と「盛興飯店」はともに、いわゆる東北料理と呼ばれる料理をベースに日本人の口に合うメニューを作っていたために、それぞれの店の餃子が、この独特の風味を同じように持っていたのではないだろうか、と考えました。
おそらく、この推測は当たっているでしょう。
料理には地域性が強く映し出されるものですから。
これを書いていてふと思ったのですが、もしかすると「食通」といわれる人々は、シェフの出身都市までチェックして店を食べ歩いているのでしょうか。
だけど・・・
・・・またひとつお気に入りの店が出来たのは嬉しいのですが、実はここだけのはなし、ぼくが気に入ったお店は、ある程度高い確率で、潰れてしまうという傾向があるのです。
「吉林」だけではなく、あるケーキ屋、あるタコ焼き屋、あるラーメン屋・・・、いくつかのお気に入りの店が、店を閉めてしまいました。
盛興飯店は有名店なので、大丈夫だとは思うのですが・・・。
投稿者 hamayo : 2006年6月24日 21:43
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hamayoさん、こんばんは。
私も香味野菜が好きなので、その「吉林麺」を味わってみたいですが、もうないんですよね。
でもまた北海道へ行く機会があれば、もう一度旭川の「特一番4条14丁目店」のラーメンを食べてみたいです。
なぜかとても美味しく感じたんです。
>ぼくが気に入ったお店は、ある程度高い確率で、潰れてしまう…
美味しいだけでは商売は続けられないんでしょうかね??
特一番は新千歳空港や関東地方にも進出してるみたいですね。
旭川ラーメンとしては、山頭火につづく出世店となりました。
山頭火は海外にも出店してるので、ちょっと別格ですが。