2007 - 2 /26
手摘みとか、手詰めとか、手絞りとか、
「手摘み」という言葉、最近よく耳にします。
もっぱら食品の名称によく使用されていますが、ぼくはこの言葉にとても違和感を持っています。
Googleでこのキーワードを検索すると、出てくる出てくる。
もちろん茶葉やブドウなどのように、機械摘みと手摘みとの両方の作業方法が存在し、それぞれの作業の結果に明確な品質の差が生じるであろうものも、あるにはあります。
ただ最近とみに目に付くようになった食品の多くは、そもそも手摘みでしか採集できないものにわざわざ「手摘み」と断ってみたり、その材料がほんの数パーセント含まれるかどうかといった三次加工品であったりと、首をひねるようなものばかりです。
またさきに出したようなものであっても、「手摘みした○○を含んでいます」などといった、ひじょうに歯切れの悪い但し書きがされているものもあります。
名付けた側としては「手摘み」と付けることで、人の手のぬくもりが込められていますよとか、より自然に近いものですよとかのメッセージを伝え、無機質な工業製品的イメージを遠ざけ、在来のものとの差別化をはかる狙いがあるのだと思いますが、冷静になってよく考えてみて、そのアンマッチ具合にひとたび気付いてしまったが最後、もう負のイメージしか持てなくなってしまいます。
さらに最近、「手摘み」につづいて「手詰め」と名付けられた商品も目にするようになってきました。
これもまた「手摘み」同様、あるいはそれ以上に、「てゆーか、昔からもともと手で詰めてたでしょ?」といったものや、「手で詰めたからどうなのよ?」といったものが多く、センスの貧困さに天晴れです。
しかし今しばらくは、まだまだ登場してくるでしょうね、「手摘みナンタラ」、「手詰めナントカ」。
バリエーションとして、「手絞り牛乳を使ったナントカ」みたいな細菌管理のできてなさそうな乳製品とか、人の手でやさしく成仏した「手絞めニワトリ」のフライドチキンとか、末期にはそういう感じのやつも出てきたりして。
まぁいずれにせよ数年後には、「源泉掛け流し」や「マイナスイオン」と同じ、ハズカシイ言葉のグループに仲間入りするのは確実だろうな、とぼくは予想します。
あ、でもね・・・
・・・トロピカーナ 手摘みスウィーティー、これはぼく大好きです。
酸味と苦みと甘みのバランスが見事で、後味の切れ方がとってもシャープ。
これが濃縮還元じゃなかったら箱買いするだろうなぁ。
410ml でちょっと容量少ないけど。
投稿者 hamayo : 07:41 | コメント (9) | トラックバック
2007 - 2 /24
ロッテフェラーフリーコンバージョンキット(Cobra Free)
このエントリをご覧になった方で対象製品をお使いの方は、早めに購入店にご連絡することをお勧めします。
2007/3/10
関連エントリ:ロッテフェラー コブラフリー リコールに!
G3 の TARGA Ascent(タルガアッセント)、Black Diamond の O1(オーワン)、7tm の Tour(ツアービンディング)、に遅れること何年か何ヶ月か分からないけど、Rottefella の Cobra(コブラ)シリーズにもようやく今シーズン、ツアーモードを備えたテレマークビンディングが投入されました。
本来ならそのビンディングで板を組むはずだったのですが、発表はされたものの全然販売されない状況だったために、やむなく‘ただの’コブラで組んだのが昨年の暮れ。
そして月日は流れ、ようやく コブラ フリー(Cobra R8 Free と Cobra R6 Free)が発売開始になるとともに、ぼくのような‘ただの’コブラをコブラフリーにアップグレードするためのキットも発売されたのです。
さすがは ロッテフェラー。
既存のユーザーをがっかりさせるような商売はしませんね。
さてその ロッテフェラーフリーコンバージョンキット(Conversion Kit Cobra R6/R8)。
スキーのビンディングを自分で取り付けるなんて、週末テレマーカーにとっては一生の間に何度も経験するものじゃないだろうから、以前のクライミングスキン加工の時と同様に、ちょっくら手順を書き記します。
以下がロッテフェラーフリーコンバージョンキットの全内容です。

マニュアルには日本語はないです。
ネジが大量にありますが、K2 のようなインサートビス対応の板に取り付けるためのネジも含まれるためです。
また、スキー(スノーボードも含む)のビンディングに用いられるネジ類は、パッと見「+ネジ」のように見えますが、「ポジドライブ」です。
+ドライバでも頑張れば緩めるくらいは出来るものの、絞めるのはかなり困難です。
なので、ポジドライブのドライバと、ネジロック材を準備します。

さて作業は、既設のビンディングを取り外すところからはじめます。
ベースプレートは板に残したまま、その上物(うわもの)をこのように取り外します。

ライザープレートは Cobra Free と互換性がないので不要になります。
(板に取り付けたままのベースプレートも、フロント側は不要になります。)
上物をこのような順番で組みます。
一番下の銀色のパーツが、今回あらたに増えるパーツです。

ベースプレートとライザープレートの間に入ります。
というよりも、ベースプレートがアッパーパーツとローワーパーツに別れ、それぞれが1ヶ所のヒンジで動く仕組みになるので、そのための「ベースプレートのアッパーパーツ」ということになります。
組み上がるとこんな感じです。
上物の完成です。

次に、板に残してあるベースプレートを、Cobra Free のものと取り替えます。
取替前。

取替後。

フロント部は全く新しいプレートになります。
フロント部にパーツが増えて高さが増した分、ヒール側に下駄を履かせてあげる必要がありますが、ヒール側は既存のベースプレートを再用し、下駄の上に取り付けます。
いよいよ合体です。
ヒンジの部分がこのように接続されます。

ここで注意点を一つ。
Axle には1ヶ所、面が削り取られた部分があります。
またベースプレートの方にも、同様に加工された部分があります。

Axle を挿入する際、この部分が合致するように入れないと、うまく固定されません。
うまく入るとこのようになり、後は両側からネジを締めて完成です。

ちなみに、Axle を両側から絞めるこの部分のネジだけが、PZ2 です。
他はすべて PZ3 です。
ポジドライブのドライバを新しく購入する人は、この点にご注意を。
以下がフリーの状態との比較です。


可動域の増加はもちろんのこと、支点が拇指球からつま先へと前方に移動することによって、深雪でのラッセル時にスキートップの抜けが良くなることが、ハイクアップ時の疲労軽減に繋がりそうです。
今回は、さかいやスポーツさんで購入しました。
ロッテフェラーフリーコンバージョンキット
使用感なんかはまたそのうちに。
しかしまぁなんというか、、、
・・・・テレマークはいったいどこへ行こうとしているんでしょうかね~。
本来歩行や軽さに関しては山スキー(アルペンスキー)に比べて高いアドバンテージを持っていたはずのテレマークが、いつのまにやらハードなギアでガチガチになってかえって歩きにくくなってしまうなんて・・・。
挙げ句の果ては、ツアーモードやらフリーモードやらを搭載したビンディングが登場、と。
3ピン+細板で転げまくってたころが懐かしいですなぁ。
戻れといわれてももう戻れない体になってしまったけれど・・・。
投稿者 hamayo : 20:44 | コメント (6) | トラックバック
2007 - 2 /16
温泉入ってメシ食って ~両古美山のその後~
思いのほかダイハードだったテレマークでの両古美山。
あとはお待ちかねの「温泉」と「メシ」へ。
当丸峠からの帰り道、暗黒寒気団の吹雪攻撃が急速に衰え、澄み渡る青空がと山岳パノラマが目の前に広がって悔しいのなんの。
まさに「傘を差すと雨が上がり、傘を畳むと雨が降る」情景。
この空のもとスキーがしたかった。。。
さてさて温泉は古平温泉「一望館」。
小高い丘の上にたつ、かつての旧古平高校の校舎を改造した建物で、男湯は元の職員室だそうです。

茶褐色のお湯は、ネコ肌のぼくからするとちょっと高めの湯温でした。
この湯温で露天があればよかったのだけど、ここは内湯だけ。
2時間くらいJ君とだべって、16:40に上がりました。
メシは小樽の「まるた」へ。
だけど新しい場所がどこにあるのかイマイチはっきりしない。
前に(メシを食う以外の目的で)来たときは、「しかま」から高架下商店街を抜けて、ひょろっと行ってふらっと行って、小さい階段を下りた先にあったように思ったんだけど、実際には寿司屋通りから丸見えの超目立つ場所にありました。
てゆーか前の店のすぐ横だし。
国道からも見えてるんじゃないかしらん。

まさに花園マジック。
昼来た店には夜行けず、夜来た店には昼行けない。
まぁ裏から来るか表から行くかの違いだけなんだけどね。
よーしいっぱい食べるぞぅ。
まずはJ君が頼んだぽんぽち。
トロっとしてムチっとしてたまりまへんなぁ。

そしてぼくが頼んだザンギ定食。

やっこくてジューシー。
だけどこれザンギじゃなくて唐揚げですな。
これに付いてくるおすましが絶品!。
海老のアタマからドえらい旨いお出汁が出ておりまして、味蕾がおののく逸品です。

J君のメインは焼き肉丼。
これまたぷるんぷるんのお肉とタマネギとが抜群の相性。

最後は味噌おでんで締めくくり。
この味噌に何か隠し味があるはずなんだが、うまく思い出せない・・・。

お山で猛烈にカロリー消費していたぼくらは、これまた山での昼飯のような電光石火の箸捌きで平らげ、店を後にしました。
2人合わせてぜんぶで 1,500円ぐらいだったかな。
安さは健在でした。
うちに帰る道すがら、市役所のミニミニ雪あかりの路が見えたので、ちょこっと寄り道。


ぼくは雪に直置きでちょろっと撮影。
しかしここでJ君撮りまくり。
なんてったって、お山では一度も使わなかった三脚がここにきてようやく日の目を見ることになったんだから(笑)。
これにて両古美山テレマーク山行はおしまいです。
けっこう一日でいろんな事したんやねぇ。
そのあと家で後片付けをしていたら、・・・
・・・J君からメール入電。

山の中だけでなく街中もドカ雪だった模様で、高速道路も閉鎖されていたようです。
このメールを見た直後のテレビのニュース速報で、通行止めのテロップが流れはじめたので、あとほんの少し早ければ高速乗れたかもしれまへんなぁ。
投稿者 hamayo : 21:10 | コメント (4) | トラックバック
2007 - 2 /13
両古美山 テレマークで大滑降(大転倒)
J君は約束どおり、7時ちょうどにウチにやってきた。
何か悪いことが起きる兆しにちがいない。
2人合わせてけっこうな量の荷物をあっという間に車に積んだら、真っ赤な長靴の除雪おばさんに見送られ積丹へ。
天気はあまり良くない。
いやむしろ悪い。
約1時間半で当丸峠に到着。
峠の長いながいスノーシェードを抜けた、神恵内側に除雪車の展開場があったので、そこに車を停めさせてもらう。
そしていざ両古美山めざして第一歩。
めちゃ深雪&新雪。

脇に見えているスノーシェードに沿って、両古美山の尾根の取り付き地点まで水平に進んでいきます。
スノーシェードに上がってしまう方が楽そうなので、急だけどガシガシ上ることに。
なんか青空だし。イイ感じ。

青空は束の間。
スノーシェードの上を歩くのって気持ちいいなぁ。るんるん。

なんでもないようなトコで転けるぼく。
そういうもんだよテレマークは。ってことにしといて下さい。

スノーシェードを降りて、いよいよ尾根に取り付く。
新雪がどっさり積もってます。
除雪おばさんも連れてくれば良かったか。

来し方を振り返る。
スノーシェードが生き物のように有機的な曲線を描いています。

新雪の下はクラストしていて、気を抜くとスキーが滑る危険な雪面。
しかもかなりの深雪ラッセルで息も絶え絶え。
堕落した普段の生活を悔やむがもう遅い。
尾根筋に上がると、めざす両古美山の山容が目に飛び込んできます。
ラッセルの苦労が報われる景色。

写真で見て取れるように、いちど下らないといけないのが痛い。
帰りはこの下でまたシール登行を強いられるのかと思うと。。。
さてさて、だいぶ頂上が近付いてきました。
ここら辺でぼくの足はもうかなりコタってきてます。

よろよろと、股関節のはずれたロボコップのように、頂上近くの稜線を行くぼく。
バネ下重量、片足に付き5kgの増加はかなり堪えるよ、ほんと。

スタートから約2時間、頂上らしき場所に到着。
奥の茂みの方が標高が高そうに見えるけど気にしないキニシナイ。

目を開けてるのがやっとの吹雪のため、山頂滞在時間1分で即下山。
昼メシのために風が避けられる場所にさっさと移動。

待ちかねた昼メシは、hamayo特製 白いチゲ鍋(ウソ)。

暖かいスープで体を温めたら、冷えないうちに速攻で滑降の準備。
この瞬間のためにここまで頑張ったんだよ。

テレマーク、出来てるやん。
ええ写真撮ってくれてるやん。
グッジョブJ君。

いやー、天気は悪いけどめっさ気持ちエェ~斜面ですわ。

J君もメタで滑降開始。
いや、ぼく的にはぼくのシュプールに見惚れる画ですな。

よっしゃ。激写成功!。
まぁ、ぼくはもっと転けまくってたけどね。

しゃぁない、カッコええ所も載せてやるか。

ふたたびシールを付けて歩き始める。
来たときのトレースをあっという間に消し去る吹雪の中、アルピニストJ君が行く。

また登りなのかっ。
ラッセル筋が悲鳴を上げる。
除雪おばさ~ん。

登り返して、両古美山を振り返る。
「ようあんなトコまで登ったなぁ」
互いの転倒を讃え合ったのでした。

天気は悪かったけど、なかなかいい山でした。
登り返しがあるのがちょっとマイナスかな。
登り2時間強。
下り2時間弱。
Webで見かける他人のサイトやガイドでは、登り1時間、下り30分てなってるのが多いけど、ありゃ大嘘だな。
昔の人はいい言葉を残したものだ。
「登山のガイド本のコースタイムには、執筆者の見栄が50%含まれる」
けだし名言だよなぁ。
今シーズン、もう1回くらいアルピニスト気分を味わいましょう。J君。
・・・後編へつづく
投稿者 hamayo : 23:10 | コメント (7) | トラックバック
2007 - 2 /11
グライドライト STS で、いざ山スキー
注文してたシール(クライミングスキン)が届きました。
素のママだとただの帯なので、スキーに合わせてやる作業が必要です。
マニュアルは英語とフランス語メインで書かれている(日本語もあるけど、かなりアッサリ目です)ので、備忘録の役目も負わせつつ手順をば・・・。
以下が、グライドライト ナイロン STS のセット内容。

なんでメジャーなアセンションにしなかったかっていうと、それは天の邪鬼だから、、、ではなくて、Lost Arrowのウェブサイトに書いてることには、シーズン中は山ばっか入る人はアセンション、そんなでもない人はグライドライト、って書いてあったので、ぼくの場合アセンションって感じじゃないよな、と。
さてさて、スキートップに掛けるティップループの幅に合わせて、シールのフロントをカットしてやる必要があります。
その時に使用するテンプレートをシールの幅に合わせて切り抜き、後でテンプレートをシールに貼り付けてカットするための準備をします。

ちなみにティップループはダブルループになっていて、それぞれ幅が異なります。
スキートップの幅や形状に合わせて、どちらかすわりの良い方を選べます。
まず一度、シールをテールから貼り付けていきます。
STSのテールフックはこんな感じで使用します。

スキートップまで曲がらないように貼ったら、実際にティップループをトップに掛けて、滑走面側のティップループのバーが来る部分にマーキングし、そこから約10cm長くしてシールを切断します。
マーキングした部分に、最初に切り抜いたテンプレートのセンターラインを合わせシールに貼り付け、テンプレートに沿ってシールをカットします。
どきどき。

こんな形にカットされます。

マーキングした部分にティップループの滑走面側のバーを合わせ、シールの粘着面同士を貼り合わせます。
角丸に面取りすることで、ハガレを防止します。

この状態で一度シールを剥がし、今度はトップ側から再度シールを貼り付けていきます。
すると、このようにサイドカット部分はシールがはみ出した状態です。

これを付属のトリムツールを使って、スキーのサイドカットに合わせてトリミングしていきます。

まず片側だけをトリムします。
付属のトリムツールを使うと、エッジと‘ツライチ’できれいにトリムできます。
いやはや緊張するなぁ。

シールをしてもエッジだけは露出させますので、もう一方のサイドをトリムするときには、一度シールを剥がしエッジの幅2つ分すきまを空けて、シールを貼り直します。
ここでのミリ単位の調整が仕上がりに一番ひびいてきます。

そしてもう一方もきれいにトリミングします。

位置あわせがしっかりできていれば、このように左右のエッジだけが露出するように、きれいにトリミングできます。

あとはチートシートにシールを貼り付け、折り畳んで携行します。
(いちばん左は、シールの撥水性を高めるための、グロップストッパーワックス です)

1本目は30分くらいかかりましたが、2本目は15分で出来ました。
2万円するものに刃を入れるわけですから、失敗できない緊張感にはじめは手が震えるものの、慣れればたいしたことない作業です。
今回は、
YOSHIKI P2インターネットショップさんで購入いたしました。
でも自称ぶっきちょな人は・・・
・・・ショップに加工を頼んで下さい。
投稿者 hamayo : 09:59 | コメント (2) | トラックバック
2007 - 2 / 4
キロロ風雪強し/パフパフ&ガラガラ
荒天になることは 3日前から分かってたんじゃないの?。
もちろん!。
だけどそれは、リフトが止まりさえしなければ、山々を白い砂漠のように覆い尽くすパフパフのパウダーを頂戴できるということ。
しかもその日がオフだなんて、ゲームセット直前に後ろ向きにスローした3ポイントシュートがバスケットに吸い込まれるくらいの幸運にちがいない。
そうはいっても、朝一番のリフトに乗って誰もいない斜面に降り立とうとは思わない。
晴天率の低さに反比例するように、キロロのリフトは風が吹くとよく止まるのだから。
ましてやこの荒天ぶり。
居ても立ってもいられないと心がざわついていても、オープンの 8:30を家で待って、Webでリフトの運行情報を確認するくらいの慎重さは必要だと思う。
結果は、やっぱりゴンドラと長峰・朝里のそれぞれ第2Expは天候調査とのこと。
でもぼくみたいなへっぽこテレマーカーは、そんな山頂部の急峻なコースは無縁のもの。
真ん中まで行ければ十分。
9:00ちょうどに家を出れば、すぐに毛無峠のおっかないおっかないワインディングに。
凄まじい吹雪。
2本先の電柱が見えないということは、視程はおよそ 70mってところかな。
景色が何も見えないせいか、それとも早くパフりたかったからか、いつになく早く 30分で到着
駐車場はガラガラ。
FF車のぼくのロゴは駐車場でスタックしそうになるくらい、除雪が追いつかない勢いで雪が降り積もってる。
ベースに出た途端、長峰第1リフト運休のアナウンス。
急いで余市第1Expに乗る。
目指すは盲腸コース(と勝手に呼んでる)、朝里第1A・Bと余市第2A・B。
どうして盲腸なのかっていうと、スキー場ってリフトで山の上に上げてもらってベースに向かって降りてくるのが普通だと思うんだけど、このコースだけは滑り降りるとそこは谷底。
滑ったあとでリフトに乗らないとお家には帰れません。
そのせいか人気が薄く、コースもリフトもガーラガラ。
だけど今日の朝里第1A・Bコースは滑れる状況じゃなかった。
上から下まで膝パフ。
漕がないと全く進まない。
それでもテレマークはまだいい。
クロカンのようにスケーティングでなんとか進めるから。
ボーダーには地獄だ。
ここよりもう少し斜度のある余市第2A・Bに移動するも雪はさらに激しさを増し、視程はほとんどゼロ。
自分のスキー板さえ見えなくなることもあるくらいの猛吹雪。
前後左右上下すべてが雪の白で、滑っているのか止まっているのか、その区別が付かない。
けれどやはりこの咳き込むほどの粉雪の海はぼくを深く酩酊させる。
深雪に突き刺さり前転したり、廻りすぎて山を向いて後ろ側に倒れたり、自分の板にストックを突き当てて放り投げられたり、通常なら起こり得ないような事態が襲いかかってくる。
そのたびにぼくの体は雪の下深くにうずもれて、まるで白い蟻地獄のようにもがけばもがくほど雪に飲み込まれる。
しかも、しかもだ。今日の凄まじき降雪は、リフトに乗っている間にたったいま描いたシュプールをすべて消し去って、一瞬のうちにバーンをリセットしてしまう。
上に着いたときには、まっさらなパフパフの斜面が再びぼくを待っている。
ただものではないスキー場だ、キロロは。
野山にリフトが架けられているだけの、ただの山だよ。
(ふだんはきちんと圧雪されているけどね)
調子に乗って上級者コースに足を踏み入れてみた。
華麗にはほど遠いながらもパフ雪のおかげで恐怖感が薄れ、なんとかターンしながら降りてこられる。
けっこうスピードは出てるけど、ヤバいときは転ければいいんじゃないの?。
ハイになってたぼくは、前方に灰色の大きな影が近づいているのに気付くのが遅れてしまった。
猛吹雪であってもその中には、雪の薄い部分と濃い部分がある。
雪の薄い部分からいっとき垣間見えた灰色の影は、木だった。
とてもとても大きな、樹木だった。
瞬時に頭をクールダウンさせてみたけれど、止まることは出来ない、ターンすることも出来ない。
すでにぼくの技量で制御できるスピードを遠く超えていた。
転ぶしかないか。
いや、たぶん、間に合わない。
転んだとしても、灰色の影のど真ん中を指向しているベクトルを変えることは出来ない。
こんな状況、バイクのエンデューロレースのときにもあったなぁ。
バイクは視線の方向に進む。
木の切株を見ていると切株にぶつかるし、川底から突き出た岩を見ていると岩に乗り上げてしまう。
・・・などと回想している場合じゃない。
持っている限りの(手の平に乗るくらいのささやかなものだけど)技術を下半身に集結して、左足を後ろにずらしテレマークターンの姿勢をとる努力をした。
曲がるか?。
いやほとんど曲がらない。
もうダメかと思ったとき、ぼくの左を大きな木が横切った。
ストックのバスケットが木の肌を擦る。
その直後、今度はぼくの右を再び大きな木が横切った。
そしてぼくは倒れた。
雪から這いずりだして見上げると、大木に見えた灰色の影は、前後に少し離れた2本の大きなダケカンバだった。
ぼくはその間を、シビアなポール競技の選手のように(だけど技術ではなく幸運によって)すり抜けてきたらしい。
ふぅ。
ほっとして、また雪のベッドに倒れ込んだ。
山の神様は、自分の身の丈を越えた斜面に勢いだけで挑んだ愚か者を、今回だけは見逃してくれたようだ。
【このエントリは、この記事を参照しています】
す・すんません、頂上ってまだですか?:J君、スキー場デビューする!
http://gurukita5840.seesaa.net/article/32769803.html
来週 Jクンを誘って積丹のお山に行くんだが大丈夫か。。。ワシ。。


