« 安足間岳ってどこにあるの?(前編) | メイン | 安足間岳のお花 »

2007年07月23日

安足間岳ってどこにあるの?(後編)

 
・・・前回の続き。


裾合平からピウケナイ沢に下りてきて、いざ渡渉しようとしたところ存外水量が多く、飛び石伝いやザブザブ水につかりながらの渡渉は困難、さてどうしよう・・・

というのが前回まででした。


コース
map1.jpg


コース断面図
map2.gif
 
 
 
飛び込んじゃう?
↓↓↓↓↓↓↓↓

 
 
浅いところはないかと上流へ歩いていくと、ちょうどうまい具合にスノーブリッジが残っていました。


真ん中は雪の厚みが薄く、慎重に、祈りながら渡る。
DSC_0306.jpg
 
 
 
対岸からは、当麻乗越へ這い上がるように登っていきます。
今まで見えなかった沼の平方面の展望が開けてくると、巨岩がゴロンゴロンした当麻乗越に到着です。


当麻乗越より沼の平の眺め。
秋になれば、大雪山系随一の紅葉風景がひろがることでしょう。
DSC_0209_thm.jpg
 

 
 
 
当麻乗越からは沼の平からの登山道が合流しますが、あいかわらず人っ子ひとり見えません。
強い風の吹き抜ける当麻乗越をあとにして、いよいよ尾根に取り付きます。


今までとはうって変わって、ときに四つん這いになりながらの急登が続きます。
それに加え、せっかく引き上げた足が、体重をかけた途端ずり下がる足場は、ザレ場にガレ場、そして不安定な浮き石斜面。
カランカランと磁器のような乾いた音を立てて、ときおり落石がころがってきます。


見上げる当麻岳は雲の中。
DSC_0220.jpg
 
 
 
雲の中にあって頂上が見えなかったから良かった、と言った人がいるようですが、たしかにこの登りは、見えてたらさぞ気が滅入ったことでしょう。


明るさを感じ、見上げた雲の切れ間からは、孤高の頂 愛別岳の雄姿が。
DSC_0227.jpg
 
 
 
当麻岳と思しき高みに登りつめると、ふたたび旭岳方面の展望がひらけます。
DSC_0238.jpg
 
 
 
思しき・・・というのは、山頂標識が見あたらなかったからです。
安足間岳とおなじく当麻岳も、地図やガイドブックによって異なるピークを山頂としているので、ここじゃないのかなと思い、さきを急ぎました。


落石の危険にさらされた急登が終わったかと思うと、今度は片側が切れ落ちた岩場が待っています。
DSC_0239_thm.jpg
 
 
 
でも実はここ、正規のコースではないようで、途中で右下の斜面に踏み跡を見つけました。
そちらへ下りていくと、チングルマが風に揺れるお花畑の中、爽快な尾根歩きが楽しめます。


同じ尾根の同じ場所、北と南で表情は一変します。
DSC_0240_thm.jpg
 
 

 
2076m峰にも当麻岳の標識はなく、傾斜のない尾根筋を安足間岳に向けて歩いていくと、いよいよ最後の登りが待っています。


どんな山でもそうだけど、山頂は見えてからがひとしお遠い。
DSC_0288.jpg
 
 
 
目をこらすと、山頂には何時間ぶりかに見る人の影。
DSC_0242.jpg
 
 
 
そして 10時37分、姿見から歩くこと4時間半。
やっとこさ安足間岳に到着です。


ジェームス君も満面の笑み。
DSC_0253.jpg
 
 
 
では、安足間岳山頂から見る大雪の展望をどんぞ。

(1515KB;要Flash;別窓で開きます)
 
 
 
歩いてるあいだは、十勝岳はいうにおよばず夕張岳、芦別岳まではっきりと見えていたのですが、旭岳の肩に雲が湧きだしたせいで、そちら方面が見えないのがちと残念。


永山岳のほうから上がってくる登山者が、ひとり、またひとりと稜線を歩いてきます。
だけど前編のさわりで書いたように、みな分岐でちょっと立ち止まったかと思うとすぐに、比布岳のほうへ歩いていきます。
分岐からここまで 5分とかからないんだけどなぁ・・・。
 
 
 
残像が残るくらい山岳美を目に焼き付けたら、下山を開始します。
DSC_0281.jpg
 
 
 
なんてったってここまで 7.5km。
また同じ距離を歩いて戻らなくちゃ行けませんから。


「この尾根は道が不明瞭だと聞いたので」と言って、ぼくの後を追いかけてきた男性は、旭岳-中岳-北鎮岳-比布岳-安足間岳-裾合-姿見 という、大回りの周回コースを歩くようです。
天晴れな健脚です。


ザレ場やガレ場の目印は消えかかっており、たしかに迷いやすい道です。
だって来るときには見あたらなかった当麻岳の標識が、ほら。
DSC_0297.jpg


いったい登りはどこを歩いてきたんだろう。 

 
 
登ってくるときは息が上がり、足もとばっかり見て歩いてたけど、下りは絶景をほしいままに、至高の尾根歩きを楽しみました。
立ち去りがたい景色のなか、思う存分。


草原の上を、雲の影が走る。
DSC_0289.jpg
 
 
 
独立峰の登山も登り甲斐があっていいけど、森林限界を突き抜けた、遮るものがなにもない展望の尾根歩きや縦走は、「登山」よりも「山旅」の要素がより多く詰まっていて、ぼくの性に合っているようです。


ぼくのこころは、すみずみまで余すところなく、こぼれ落ちそうになるまで満たされました。


今シーズンの夏山登山はこれでひと段落。
この先の週末は、資格試験や健康診断、毎年恒例のゴルフ待機なんかが目白押しなもんで。


それに真夏は暑いしね。
つぎは涼風が吹く秋の山までひと休みです。

投稿者 hamayo : 2007年07月23日 21:24

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://cosmeticpunk.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/240

コメント

山は傍へ行って見ると本当に美しいのですね。
私にはTVの名峰シリーズを録画するくらいしかできませんが。
今回のパノラマ写真は上下にも動いてすごいですね。

投稿者 水仙 : 2007年07月24日 00:55


時を同じくして向かいの緑岳を女ダラーケの登ろう会がいたってことか、ふむふむ。

中々楽しそうなコースでんな。
当麻岳からのロックも渋いし、羊蹄の外輪みたいで。

距離の割に4時間半ったらええペースやん!
さすが禁断の乗り物(ゴンドラ)の威力はすげーやん。
まー、ゆうたかて使えるもんは使うに限るわ、オッサンやし。

ワスも大雪行きてーな、、、って、そういやユニ○○岳行くんやっけか(忘れてた)
奴にリベンジもせなアカンやん。

投稿者 J : 2007年07月24日 12:47


to 水仙さん

高い山には独特の匂いがあるんです。
高山植物が出す芳香や、噴火口から立ちのぼる煙の匂いといった、素性の分かるものではない、独特の匂いなんです。

今回は久しぶりにこの匂いをかぎましたが、高校生のころ北アルプスや南アルプスでかいだ匂いと、同じなんですよね。
何百キロも離れてるし、海も隔ててるというのに、同じ匂いがするんです。

山は見るだけでも綺麗だけど、機会があったらぜひ高い山に行ってみてください。
御岳ロープウェイや、木曽駒ロープウェイとかで、じゅうぶん高山帯まで上がれますんで。
御在所ロープウェイじゃチト足らないかな。
 
 
 
to J君

人のおらんお山はエェねー。
緑岳とちがって派手さはぜんぜん無いけど。

> さすが禁断の乗り物(ゴンドラ)の
> 威力はすげーやん。

いや、今回の禁断の果実は、ゴンドラやのうてアミノバイタルや!!。
あんだけ登って歩いたんに、今回は筋肉痛まったくナッシンでっせ。
帰りの車の運転、いつもやったらふくらはぎ痙りまくりやのに、なんもなしやったし。

ユニは秋の紅葉に合わせるのがええんちゃうけ。
リベンジゆうても、相手は山やのうて安全運転のほうですな。ふむふむ。

わしゃ今回見た、「大塚」「小塚」に興味津々ですわ。
めっさ三角でとんがってて、中学の地図帳に載ってた「ビュート」ゆうのに似てるねんけど、登山道あらへんねんなー。

投稿者 hamayo : 2007年07月24日 22:02


アミノバイタルなー。
あれはもう無理や~ってなってから、体動かしてくれるしな。
何かステキな原料使うてるとみた。

芦別岳で逝った時はアミノバイタルもやけど、スパッツ脱いで即効バンテリン塗り塗り、温泉の後も塗り塗りがかなり効きましたわ。
あんだけマゾったにも関わらず翌日普通やったしな。

ユニは秋ね!
紅葉キャンプ&野湯&釣り&お山&横転?で行くとするけ(笑)

投稿者 J : 2007年07月25日 12:51


>御在所ロープウェイじゃチト足らないかな


ここなら私でも何度も上っています。歩かなくていいし。^^

投稿者 水仙 : 2007年07月25日 14:42


to J君

バンテリンか!。
経皮系をすっかり忘れてたわ。

今回は狩場の教訓を生かして、「行動食」は行動中にちゃんと食べたし。
それでも帰りに温泉で体重測ったら、54kgまで落ちてたわ。
8時間行動で 3000kcal必要やゆうけど、山でそないに食えんでほんま。
 
 
 
to 水仙さん

御在所は、むかし雨乞岳と一緒に登った記憶がありますよ。
中学生のころかなぁ。
でもどんな山だったかまったく記憶にない・・・。
なぜか覚えてるのは、名神高速から見た伊吹山のほうなんですよね(笑)。

投稿者 hamayo : 2007年07月25日 21:42


コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)
<strong>,<em>,<u>,<blockquote>,<a>