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2008 - 1 /16

狩勝峠を見おろす山頂で、チャンコキャンプ



真冬にキャンプをするのなら、とびきり寒い場所でやった方がいい。
言葉さえもが凍りつくような酷寒の夜をすごしたあとに見るサンライズに、ぼくたちはなにを思うだろう。


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 ・キャンプなんだから天気が悪いのはイヤだ
 ・朝起きたとき、昇る太陽が見たい


という、子供のような要求を満たす山をぼくたちは探しました。


冬が最も厳しくなるこの時期、晴天率がバツグンに高いのは十勝地方です。
そして日が昇る東の方角がひらけている山でなくてはいけない。
となれば、上川-十勝の国境付近がその条件を満たします。


その中から、J君が昨シーズンにいちど行った事がある、狩勝峠近傍の通称DoCoMo山(832m峰)が選ばれました。


狩勝峠付近の地図


その名の通り、山頂には NTT DoCoMo の基地局があるため夏道があり、天候急変などの不測の事態が発生しても、わりと安全にエスケープできるというのも、選ばれた一つの要因です。


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「チャンコ鍋が食いたいなぁ」


何気なく言ったぼくの言葉は、J君に何の迷いも躊躇いも引き起こさなかったようです。
すぐさま「チャンコ鍋に決定」のメールが返ってきました。


しかしメールには、「鍋はワシが持つから、仕込みは全部hamayo君たのむで」の文。
一旦は決定されたチャンコ鍋計画が否決されそうになりますが、J君からの「しゃーない、鶏団子はワシが仕込むわ」メールによって計画は一気に前進、3分の2以上の賛成票が得られたため本案は再可決されました。


日帰りで野良テレにおもむくときは、たいてい日の出前に出発して明るい内の行動時間を確保するんだけど、今日は山でキャンプをするのが目的なのでいつもより遅いスタート。
9時にJ君の家に集合です。
でもこれが後になって、大きな負債となってのしかかってくる事になろうとは、想像だにしていませんでした。


日本酒を直接火にかけてはならない
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江別~岩見沢の大雪が引き起こしたタイムロスは、富良野での楽しいランチを生協のロング焼き鳥に化けさせるほどに大きく重いものでした。
でもその先には、このタイムロスがまだまだベイビーに思えてくるほどの、さらに大きな壁が待っていたのです。


車を停める場所がない!。
ないことは分かってたけど、ここまで雪壁が成長しているとは思ってませんでした。
大誤算です。


激烈な寒風を受けながら、雪壁を掘り進む。
駐車スペースの確保


登り口にしてすでにかつてのシャクナゲ岳を思わせるような強風が吹き荒れていて、今夜のテント泊の大変さを思わずにはいられません。


3.98mのボディを納められる分だけ掘り終わるころには、時計は14時40分になろうとしていました。
駐車スペース


今だから分かることだけど、じつはここがいちばん雪が深かった(笑)。


夏場は車が通れるだけの道だけに、傾斜はゆるい。
登り始めます


右に左にとヘアピンカーブが続く九十九折の道なので、スキーを履いたぼくたちは当然ショートカットを試みます。


しかし今年の少ない積雪のせいで、埋まりきらないヤブに難儀する羽目に。
ショートカットでヤブに当たる


だいぶ近道したはずだけど、J君の頭上山頂まだ遥か。
山頂を望む

そしてJ君の頭上にあるのは山頂だけじゃない。
それはレジェンド・オブ・ハザード、「神田鍋」です。
今から15年前、ぼくのアパートの玄関で 7色のカビとともに世を去った「神田鍋」が、いま再び現代に蘇ったのです。


さて、ショートカットをしながらさらに高度を上げていくと、いつのまにか狩勝峠が水平に見える高さまで来ていました。
狩勝峠俯瞰


ちなみに今回、J君が後方に写っている写真が多いのには理由があります。
J君は風邪をひいてるんです。
治りかけとはいえ、終始ゴホゴホと咳をしていました。
車の中ではぼくが持参したマスクを付けてもらったくらいです。
もちろんそれは、決してぼくに風邪をうつすなよ、という強い意思表示ですが(笑)。


ヤブを抜けると、見晴らしもずいぶん良くなってきました。
鍋と佐幌岳とマックパック。(Kiwi meets Japanese pan.)
鍋と佐幌岳とマックパック


お約束
カーブミラー


てゆーか、西の空が茜色なんですが・・・。


夕闇迫る中、最後のひと登り。
山頂へあとワンピッチ


どんなに風が強くても、局舎の基礎部分の蛸壺に隠れられるから大丈夫とJ君が言っていたが、荒れ狂う風はすべてその蛸壺に向かって吹き、そして抜けています。
ナベだけはテント内じゃなく局舎の陰でやろうという目論見は、完全に当てが外れました。


ヤブが切れていて暴風から逃れられる、ほんの小さな場所を東斜面に見つけ HEX3を立て始めたのは、16時30分になるころでした。
テント場整備


すぐさま宴の準備を始めます。
腹もへってるけれど、なにより寒くてしかたない。


いとしい神田鍋にそっと手を置く厚着のダルシム。
ヨガファイヤ


そしてチャンコ鍋。
チャンコ鍋


平地でのキャンプなら、冬にはもってこいのメニューではあるけれど、荷物を背負って上がる厳冬期の山キャンプでは、それはたぶん、「やりたいけどさ、やっちゃいけないよね」なメニューの筆頭です。
でもチャンコ鍋にして良かった。
口に入れるまでの苦労は、たった今すべて報われました。


そして熱燗。
熱燗

これは「燗」じゃない。
この後フランべ状態になり、あわや大惨事に。
14度程度のアルコールだけど、日本酒って引火するんだ・・・。
だから湯煎で燗にするんですな。


食って飲んで体を温めたら、冷えないうちにシュラフにもぐります。
基地局のアンテナにぶつかる風が、野獣の咆哮を彷彿とさせる夜。
シルナイロン一枚で遮られたテントの中の平和は、明朝まで維持されるのでしょうか。


つづく

投稿者 hamayo : 2008年1月16日 07:38

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コメント(2)

十勝おろしグレート!

あの荷物と風にはさすがにピークが遠く感じましたな。
道程の短いお山にしといて救われたわい。
しかし、神田鍋をオン・ザ・マックパックは改良が必要ですな、ふむふむ。
木に引っかかってしゃーないっちゅうねん。
まー、せっかく買うた神田鍋やし、彼にはありとあらゆるフィールドで酷使されるとゆう数奇な運命を歩んでいただくとしよう。

やっぱり冬キャンは荷物が重くてデカくなるなー。
重い荷を背負って歩くのはハタで見るほど苦じゃないけーど、それを背負って滑るのはなかなか大変ですわな。

七色のカビが咲いた旧神田鍋の写真を昔撮ったはずなんやが、探したけど見つからず。
残念。

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