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2008 - 8 /14

奥入瀬渓流

地震の被害に遭っていた奥入瀬川沿いを走る国道102号線が、通行止め解除になったと聞き、奥入瀬渓流を見てみることにしました。


ぼくがふだん旅行をするときは、いわゆる観光地といわれるような場所にはあまり近づきません。
奥入瀬がいくら美しいといっても、ぼくのように山歩きをする人間にとっては、メディアの目に触れない深山幽谷の風致をいくらも見てきているわけで、それほど期待はしていませんでした。


でもその予想は大きく外れます
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結論から言うと奥入瀬渓流は、非の打ちどころがない自然景観の極致でした。
完成した絵画であり、芸術作品です。
これ以上なにか加える必要もないし、消す必要もない。


この景観の前では、ことばはあまりに無力だし、ましてや写真を撮るなど、甚だ低俗な行為のように思えてきます。
どんなに頑張っても今のぼくには、ありきたりの風景しか切り取ることが出来ません。


奥入瀬渓流

奥入瀬渓流


でも奥入瀬の本当のすばらしさは、部分ではなく、その存在全体にあるのではないかと思います。
目の前にある完璧な風景、ではなく、その風景を生み出す奥入瀬渓流そのものに。


奥入瀬渓流


瀬に浮かぶ千の石、苔むした倒木の群れ、銀の魚影が輝く落込み、どこまでも深く緑を映す淵。
それはたしかに美しい光景だけど、そういった「部分」としての風景なら、山奥の川に行けば珍しくない風景です。


そうではなく、完璧な風景がとぎれることなく延々続くさま。
それが数百年ものあいだ変わらずに在ること。
そして人間のささやかなヘルプによって、絶妙のバランスで保たれていること。
それこそが奥入瀬の美しさの本質なのではないだろうか、と思いました。


奥入瀬を渡る橋


川沿いの小径を歩いてると、"○○の流れ" などと名前が付いてる場所にクルマでやってきては、写真を撮り、すぐに立ち去る人たちが多いことに驚かされます。
「木を見て森を見ず」ならまだ救いはありますが、「木を見て森を見たつもりになっている」なら、なんとももったいない。


もちろんぼくだって、全体を知るにはまだまだほど遠いです。
全長14kmの 1/4くらいしか歩けていません。
それでも、自分の足で川べりを歩かなければ見えない世界を、少しは感じることが出来たと思います。
歩くことは、とても大切ですね。

投稿者 hamayo : 2008年8月14日 22:09

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コメント(8)

目の肥えたhamayoさんが自然景観の極致と仰るのですから、奥入瀬渓流は本当に美しいのでしょうね。
生きている間に行ってみたい場所がまた一つ増えました。
それにしてもお写真の渓流の波しぶきの美しいこと!
雑誌に載っている写真みたいですね。
hamayoさん、写真家におなりになったらどうですか!

夜更けに、どーもです。
こうやって画面を通して、奥入瀬の画像を見てるだけでも涼を感じますな。
まさに「大自然に勝る芸術なし」ですな。

「木を見て森を見たつもりになっている」、中には「木すら見ようともせず森を見たつもりになっている」バーチャル世界から抜け出せないニッポン人が実に多いこと、多いこと。
五感全てで感じてこそ、初めて旅というモンが成り立つと思うんですがね。

水の流れとはホンマ不思議なもんやで。
同じ渓の同じ場所でも同じ流れは二つとしてない、だけどそこに一つの流れとしてして存在し続ける。
たった二つの元素からなる水がこれほどの感動をくれようとは・・・。

ワシが好んで山岳渓流に行くのはお魚に逢いたいっちゅうより、水の流れを見たいからなんですな、ふむふむ。

to 水仙さん

ぼくも知らなかったのですが、奥入瀬は国の特別名勝で、かつ天然記念物にも指定されてます。
天然記念物はおいといても、特別名勝は全国でも 35ヶ所しかないんです。

ぱっと見35ヶ所には、共通点がありそうで無さそうな感じなのですが、ただ自然の美しさのみを称えてるわけでもなくて、人間のワザだけを褒めてるわけでもなくて、自然と人間の文化的な融合みたいなものが評価されるんじゃないかと思います。

今までいくつかの特別名勝を訪ねましたが、どれも格別の美しさがありました。
水仙さんの近くにはいっぱい特別名勝があって羨ましいです。
北海道には無いんですよ。
素のままの自然で勝負ってとこですね。

写真はたぶん、奥入瀬に来れば誰にでも同じようなのが撮れますよ。
腰を入れて一日歩けば、もっともっと撮れると思いますが、ぼくはきっと途中で撮るのをやめちゃうだろうな。
 
 
 
to kacchinさん

いいこと言うなぁ、kacchinさん。

たとえばクルマの中から見る滝と、滝壺の間近で滝が巻き起こす瀑風にずぶ濡れになりながら見る滝とは、まるっきり別物ですからね。
クルマの窓から見るだけでいいなら、「いい旅夢気分」でも見とけきゃじゅうぶんなわけで。

まぁ、好んでびしょびしょにはなりたくないけど。
でも近付くことが大事ですよね。

 > 五感全てで感じてこそ、初めて旅というモンが成り立つ
 
うまい!
コメントが冴えてるわ。

山田く~ん、kacchinさんに銀マット2枚あげてー。
 
 
 
to J君

 > 同じ渓の同じ場所でも同じ流れは二つとしてない、
 > だけどそこに一つの流れとしてして存在し続ける

水の連続性ですなー。
そして地球の中を切れ目なくあっちこっち大循環してる。
生命のみなもとでもあるしね。
うむ、水は偉大だ。

それにしても J君らしからぬ名言コメントを残されましたな。
まるで別人や。

山田く~ん、J君のサーマレストに画びょう刺しておきなさい。

涼感たっぷりのお写真素晴らしいですね。写真もさることながらhamayoさんの文面から自然の美の尊厳を感じた次第でございます。今回の地震の被害でこの景勝が失われなくて良かったですね。水の精霊には???。酸ケ湯温泉で見た精霊は多分“湯煙り美人の精霊”だったと思いますが・・・^^。

奥入瀬のよさがちょっとでも伝えられたら、ぼくは幸せです。

行った日には、落石があった崖ではまだ復旧作業がおこなわれていました。
発表されていた予定より一日早く復旧させたそうです。
観光客のキャンセルが続出していたそうなので、一日早い開通は地元にとってはとても嬉しかったでしょうね。

 > 酸ケ湯温泉で見た精霊は多分
 > “湯煙り美人の精霊”だったと思いますが・・・

アイタタタ。バレた?。

奥入瀬渓流の名もなき流れのことを一番良く覚えています。いつまでも眺めていたい風景は私にとって数少ないものです。日本庭園のような九十九島や阿修羅の流れにも溜息は漏れましたが。

(不謹慎とご判断されたら削除してください)震災被害のあった国道の開通直後というタイミングで奥入瀬に行かれたのは幸いかもしれません。私は二度行きましたがいずれも混雑がひどくて。
せまい道路の右に左にと自動車があふれて、遊歩道を歩いていても排気ガスの匂いが雰囲気を壊しておりました。だから自動車に乗った人達が見向きもしない無名の流れの印象が残っているのかもしれません。
秋もいいですよ。

おっしゃるとおり人出は少なかったんだと思います。
平日でしたし。
週末ともなれば、路肩に駐車するクルマのせいで、バスが時間通りに運行できないこともしばしばだそうですね。

上高地や尾瀬みたいに、マイカー規制することも考えていいかもしれないですね。
ただ観光で食ってる人の中には、それで打撃を受ける人もいるでしょうから、難しい問題ではありますね。

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